今回の記事は、札幌市南区にある老人ホームについて紹介します。老人ホームはさまざまな種類があるので特徴を抑えておく必要があります。そこで、札幌市南区にある老人ホームの特徴について解説します。そして、どんな老人ホームがあって、それぞれの施設の費用がどれくらい必要になるかを紹介します。
札幌市南区の老人ホームの特徴と動向
札幌市南区は、札幌市内のなかで特に広い場所であり、多くの自然が残っている場所です。観光客が訪れるような自然を堪能できる名所がいくつもあります。有名なところは真駒内公園や藻南公園、滝のすずらん兵陵公園などです。
また、温泉郷が多いことも街の特徴であり、湯治などを体験できる施設がたくさんあります。さらに、鉄道に関しては普及率が高いとは言い難いものの、住宅地や商業地区が密集している区内北部には地下鉄が走っており、区内と市内中心部の移動は便利です。
加えて、道路が整備されているため、車はもちろんのこと、バスやタクシーでもスムーズに移動できます。利用できるバス路線は、「北海道中央バス」や「道南バス」、「札幌ばんけい」や「じょうてつ」などがあります。
札幌市は市全体として人口が増え続けているのに対して、南区に限っては例外的に人口減少傾向となっています。また南区の高齢化率は36.1%であり、全国平均をかなり上回っており、市内10区で最も高い水準です。
さらに平均年齢も全市平均よりも4歳高くなっています。その他、区内の介護施設で戸数が多いのはグループホームとなっています。
そんな札幌市南区の老人ホームの種別と各件数は次の通りです。
介護付き有料老人ホームが6件、住宅型有料老人ホームが21件、サービス付き高齢者向け住宅が12件、グループホームが24件、ケアハウスが2件、特別養護老人ホームが6件、介護老人保健施設が5件、介護医療院・療養病床が1件の、全部で81件となっています。
札幌市南区の老人ホームの費用相場(施設種別)
札幌市南区の老人ホームの相場は、入居一時金が平均値で126万5,000円、中央値で8万4,000円です。月額利用料は平均値で13万9,000円、中央値で13万1,000円です。
全国平均よりも若干安価な地域となっています。そんな札幌市南区の老人ホームを、種類ごとに紹介します。
介護付き有料老人ホーム
ここは、日常生活上の介護サービスに加えて、レクリエーションや設備面なども充実しています。
特徴は、入所対象者が要介護者であること、施設ごとに費用やサービスが違うこと、看取りが可能であることです。
札幌市南区にある施設の費用は、入居一時金の平均値が670万1,000円、中央値が196万3,000円となっています。月額利用料は平均値が22万円、中央値が21万7,000円です。
住宅型有料老人ホーム
ここは、生活支援等のサービスや、身体状況に合わせたサービスを受けられる場所です。また施設内はバリアフリー構造になっているため、心置きなく生活が送れます。
さらに、自宅で利用していた外部の介護サービスを老人ホーム入居後も利用できます。
対象は基本的に60歳以上の方ですが、状況によってはもっと若くても入居できます。
札幌南区にある施設の費用は、入居一時金の平均値が6万1,000円、中央値が6万9,000円です。月額利用料は平均が12万円、中央値が11万7,000円となっています。
サービス付き高齢者向け住宅
ここは、安否確認と生活相談サービスを受けられる賃貸住宅です。民間の事業者に運営されているところが多く、「サ高住」や「サ付き」と呼ばれています。
介護サービスは提供していないため、入居者は、基本的に一人で生活ができる自立レベルの人です。そのため一人暮らしに不安を感じている人が、元気なうちから入居する老人ホームとなっています。
札幌市南区にある施設の費用は、入居一時金の平均値が10万7,000円、中央値が8万4,000円です。月額利用料は平均が15万4,000円、中央値が15万6,000円となっています。
グループホーム
ここは、認知症の人が共同生活を送るための場所です。そして専門スタッフの支援を受けながら自立した生活を目指します。
そのため、入居条件は厳しく、原則施設のある市町村に住民票があることが条件です。
札幌市南区にある施設の費用は入居一時金の平均値が4万2,000円、中央値が3万9,000円となっています。月額利用料の平均が11万4,000円、中央値は11万2,000円となっています。
ケアハウス
ここは、自宅生活が困難な人が、食事や洗濯といった生活支援サービスを受けながら生活できる場所です。
60歳以上であれば入居対象となっていることに加えて、所得に応じて料金が減額される補助があるため、低料金で利用できます。
札幌市南区にある施設の費用において、月額利用料の平均が9万8,000円、中央値が9みなみ000円となっています。
まとめ
札幌市南区は自然が多く残っています。また各施設のなかでもグループホームの割合が最も多いため認知症の人に優しい街です。しかし、札幌市内の10区のうち最も高齢化が進んでいることに加えて、唯一人口減少が起こっているという問題を抱えている街でもあります。そんな南区ですが、老人ホームにかかる費用は、全国平均よりも若干安価です。また有料老人ホームの数も多く、低価格で入居できるケアハウスもあるので、その人の経済状況に合う施設を選べます。他にも、特別養護老人ホームや老人保健施設も揃っているので介護度が重度になったり入院したとしても受け皿があるため、心置きなく生活できるでしょう。