「親の入居する老人ホームに差し入れをしたいけど、何を差し入れたらいいのかわからない」と悩んでいませんか。老人ホームの差し入れには、おすすめできるものと、あまり向いていないものがあります。本記事では、それらについて深掘りして解説します。よい差し入れをチョイスして、入居している人に喜んでもらいましょう。
老人ホームの差し入れにおすすめのもの
老人ホームに入居中の人への差し入れは、慎重に選ぶ必要があります。
好物・甘い食べ物
食品では、入居者の好物や甘いものが最も喜ばれます。老人ホームでは通常、3食とおやつが提供されますが、個々の好みを考慮したものが用意されるわけではありません。
そのため、自分の好きなものを食べられる喜びは大きいです。プリンやゼリー、ジュースなどは、嚥下機能が低下している場合でも食べやすいため、安心して差し入れできます。
娯楽品
娯楽品も喜ばれる選択肢です。読書好きな人には小説や漫画、手先を動かすのが好きな人には、ぬりえや手芸用具がおすすめです。
入居者のほとんどが持ち物を最小限に抑える傾向にあるため、使い捨てで楽しめるアイテムが好まれます。クロスワードパズルなどの、頭を使うパズル類も人気があります。
日用品
また、毎日使える日用品もありがたいです。日用品は施設側からも提供されますが、デザインや香り、材質が入居者の好みに合わないことがあります。そのため、個別の好みを考慮した日用品を差し入れるのもよいでしょう。
消耗品であるティッシュペーパーやトイレットペーパーも重宝されますが、多すぎると収納に困ることもあるので、少量かつ質のよいものを選ぶのがポイントです。
孫の写真
入居している人に孫がいる場合は、成長の様子を見せてあげるといいかもしれません。孫と仲がいいおじいさんおばあさんであれば、一日一日を元気に生きる原動力となります。ときには、子どもを連れて老人ホームに顔を出すのもよいでしょう。
差し入れとして向いていないもの
老人ホームに差し入れる際、好まれないものや迷惑になってしまうものがいくつかあります。以下に、具体的に避けるべき差し入れについて説明します。
弁当
まず、弁当などの食事です。老人ホームでは基本的に3食が提供されており、食事の量や内容が管理されています。そのため、外部から弁当を持ち込むと、施設の食事サービスを停止する手続きが必要になる場合があります。
これは、入居者や施設の手間を増やしてしまうため、迷惑になりがちです。また、2〜3日以内に賞味期限が迫っている食品も避けたほうがよいでしょう。高齢者は食が細くなりがちなので、賞味期限内に消費しきれないことがあります。
入居者の身体状態に合わない食べ物
次に、入居者の身体状態に合わない食べ物も避けるべきです。たとえば、糖尿病などの持病がある場合、甘いものやカロリーの高い食べ物は避ける必要があります。また、薬との食べ合わせが悪いために禁止されている食べ物もあるかもしれません。
差し入れをする前に、必ず事前に施設に確認することが重要です。また、硬いせんべいや口のなかが乾燥しやすいクッキーやパンなども、高齢者には向いていません。
においの強い食べ物
さらに、においの強い食べ物も避けるべきです。老人ホームは共同生活の場であり、多くの人が生活しています。そのため、においの強い食べ物や香水などはほかの入居者に迷惑をかける可能性があります。たとえば、にんにくを使った料理や強い香りのする果物などは控えたほうがよいでしょう。
火器・刃物などの危険物
また、持ち込み自体が禁止されているものもあります。多くの老人ホームでは、火器や刃物の持ち込みが禁止されています。喫煙者へのライターや手芸のためのハサミや縫い針などは、入居者の嗜好や趣味に合わせて持ち込みたいと思うかもしれません。
しかし、これらは施設によっては危険物とみなされ、持ち込みが禁止されています。また、喉をつまらせる危険があるため、アメやガムは持ち込み禁止の施設がほとんどです。
どうしても上記であげたアイテムを差し入れたい場合は、使用時だけ手渡して、そのほかの時間は施設に管理してもらうなどの対応をしてもらいましょう。
職員への差し入れはNG
ほとんどの老人ホームでは、介護職員への差し入れを禁止しています。これは、差し入れによって職員の対応に違いが出てしまったり、差し入れをしなければならない雰囲気になったりするのを避けるためです。
また、ほかの入居者への差し入れも不要とされています。とくに食べ物の場合、アレルギーや持病の影響で体調を崩してしまう可能性があるため、慎重な対応が求められます。施設内での平等な扱いと安全を確保するため、差し入れに関するルールを守ることが重要です。
まとめ
老人ホームに入居中の親への差し入れを検討する際、喜ばれるものと避けるべきものがあります。おすすめの差し入れには、プリンやゼリーなどの好物・甘い食べ物、クロスワードや手芸道具といった娯楽品、ハンドクリームやブランケットなどの日用品、そして孫の写真があります。これらは入居者の好みや日常生活を考慮した選択です。逆に、弁当やにおいの強い食べ物、持ち込み禁止の危険物は避けるべきです。この記事の情報が、差し入れ選びに役立てば幸いです。